コンベヤ技術セミナー5時間目

物流の基本レイアウト“合流・分岐”について

今回は、製品そのものではなく、搬送技術の基本的な部分、合流と分岐について話してみたいと思います。

コンベヤラインレイアウトの目的

もともとコンベヤラインレイアウトを組む目的としては、

  • ①A地点からB地点への物の移動。
  • ②その間に製函・梱包・印字・検査などの各種装置を設置し、搬送物に手を加える。
  • ③出荷・発送・バレタイジングの整列、ストックヤードとしての利用。

などが考えられ、コンベヤラインレイアウト上、搬送物の合流・分岐は必須となってきます。

例えば高速道路にはジャンクションという合流・分岐点がありますね。

いつもは車の流れを止めることなく正しい行き先へとスムーズに流れていきますが、交通量が増えると渋滞してしまうことがあります。

これは、道路(コンベヤライン)の搬送能力を超えた車(搬送物)が通過して、処理しきれなくなってしまったためなのですが、コンベヤラインでは搬送物が常にスムーズに正しい行き先へ流れるよう、様々な状況に応じて最適な能力が発揮できる合流・分岐装置が考えられています。

合流・分岐装置の選定について

合流・分岐装置の選定は、搬送物の重量、サイズ、流れ方向、能力などあらゆる面を考慮して行っていきます。お客様の仕様をよく理解したうえで、最適な提案をするために必要な、最低限の知識をいくつか上げてみましょう。

まずは合流装置です。ダンボール箱やパレット、ケースなどの箱物搬送に最適な、マルチベヤシリーズのカウンタドライブを例にとってみてみましょう。

コンベヤラインの合流部には高速道路のジャンクションに当たるものとして、ジャンクションユニットを利用しますが、複数のラインが1ラインに合流するレイアウトでは、大抵衝突が発生してしまいます。そこでトラフィックコントローラによる合流制御を行うことで衝突を回避することが可能になります。

トラフィックコントローラによる合流制御

合流部に設置された左右のアームのうち、先に到着した側の搬送物を優先的に流し、少し遅れて運ばれてきた反対側の搬送物をアームで止めることで搬送物同士の衝突を防ぎます。これは、メカのみで電気制御がまったくいらないことが特長です。使用に適しているのは、万が一のトラブル時にも作業者が近くにいて対処できる作業環境で、人の手で取り除ける程度の重量物の搬送です。また、トラブルが許されない吊り部や能力が重視される生産設備での使用には適さないと思われます。

もし、こういった環境で使用したいのであれば、合流部の上流にストッパ装置を設置することによる1個切り出し、または一定量ずつ流す方法をとるとよいでしょう。搬送物がないことをセンサで感知して、ストッパを下げ流すという方法です。

ここで注意する点は、ストッパの上流には搬送物がつながっているため、必ず切り離し装置が必要になるということです。一般的にはストッパの手前2本くらいから、ローラの回転速度を約1.5倍速くして速度差により切り離しを行います。この時ストッパの下流にはスリップ防止のためにプーリロックをしたり、ゴムライニングをするなどして、確実に搬送物を引き込む必要があります。

プーリロックとは、ミニプーリとカウンタシャフトが滑らないようにバネでロックしたもので、ゴムライニングとは、ローラにゴムを巻いて滑らないようにする仕様のことです。ただしアキュームゾーンのローラはプーリロックしてはいけないので、ストッパ上流のアキュームゾーンはプーリロックできません。

また、ストッパの位置はできるだけ合流部の近くにつけると能力が上がります。

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